2019年 消費をあおる偽エコビジネスとオーストラリアのエコ事情

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こんにちは、ローラです。

1年ほど前になるんですが、日本に住む友人がインスタで『スタッシャー』と呼ばれる食料保存ができる再利用可能なシリコン商品を紹介していました。使い捨てのプラスチックに代用できる商品でそして当時人気すぎてサイズによっては品薄だったみたいで『地球環境を考えて、絶対たくさん揃えるぞ!』てきなコメントを添えた彼女のインスタに当時の私はかなりザラザラした思いを抱きました。

ところで、私は東京からオーストラリアのシドニーに移住して8年目になるんですが、ここオーストラリアって本当にオシャレな物が少ないんですね。少しでも住んだことがある方ならお分かりいただけると思うんですが。

もともと、オーストラリアに来る前の私はものすごい物欲のかたまりでして、流行りを追うのは東京育ちとして当たり前な気分でいました。ところがこっちに来てしばらくすると、あの物欲が嘘のようになくなりました。私自身もこの変化にはとても感動したんですが、物欲を刺激するモノ自体が、ごく限られた場所に行かないとそもそも目に入ってこなくて、日々の生活=決まった場所との往復でしかなかったからだったんです。とてもとてもありがたいことに。

そして物欲の代わりに芽生えたのは、今ある物でどう豊かにするか、どう工夫できるかといった、おばあちゃんの知恵袋欲求だったんです。当時、お金もなかったから余計に。

たとえば、

オーストラリアでは、炊飯器が高価なくせに機能が陳腐なので、鍋でお米を炊く方法を学びました。慣れればなんてことないし、どこでもお米を炊けるのでこの知識は逆に便利だと感じています。

日本にいた頃は全く知らなかったんですが、海外の人たちはわりと男女関係なく、ビール瓶の蓋をオープナーを使う代わりに、ライターやスプーンを使って開けることができます。オーストラリアの市販のビールは缶じゃなくて瓶が主流なので、これが出来るようになるととても便利です。お酒好きには特に。

きつく閉まった瓶の蓋も、包丁の柄(エ)でガンガンガンと3回くらい強めに叩けば、まず開くことも学びました。蓋に傷はつくけども、瓶や蓋はリサイクルで捨てるようなものだから別にねえ。無駄に手を痛めることなく本当に簡単に開けられます。

切れづらくなった包丁も、他の包丁を使って同時にこすり合わせること数十回、かなりシャープさを取り戻すことも学びました。

私はオーストラリアで生活の中で、新しく物を増やすという視点から、既存のものでどうやって便利にするかという志向に、金欠のおかげで自然とシフトできました。

まぁ、お金の問題だけじゃなく、オーストラリア独特の多民族国家、移民が多いということも大きな要因だと思っています。多様なバックグラウンドを持った人たちがいろんなおばあちゃんの知恵袋を携えて集まってくるわけで、彼らの影響を受けて私は経験&知識を増やしていってもらっているんだと思っています。

プラスチックを減らすことには私ももちろん大賛成ですし、半年ほど前からでしょうか、オーストラリアのシドニーでも無料レジ袋が一切廃止、マイバッグ持参が一般的になってきて、私も含め、多くの人の日常の中に新しい習慣が取り込まれてきているように日々感じています。

そして私が働くチャイルドケアでも日頃から、3歳以上の子供たちにはゴミの分別を教えていますし、シドニーは特に海に面した地形なので、ポイ捨てによって海がゴミで汚れている映像なんかを子供達に紹介するとそれは特に響くようで(これは大人でも心が痛む)、子供たちが環境問題を身近なものとして考えるきっかけになっていると感じます。

シドニーはカフェ文化も盛んで、コンビニ以上にカフェが点在し、お気に入りのコーヒーを片手に通勤するのが日常の光景なんですが、ゴミを出さないためにマイカップ持参で来店するお客さんや、そういったお客さんには2−30円割引するショップも増えています。

そして、カフェで提供されるテイクアウェイ用の容器のほとんどが、プラスチックから紙製品にシフトしていて、フォークやナイフ、スプーンといったカトラリーも木製のものに代用されてきています。

もちろん、カフェやレストランから提供される手さげ袋はプラスチックから、紙袋になっているお店が多いです。

さらに徹底しているお店なんかは、店内で提供される飲み物のストローも、馴染みのプラスチックから洗えて再利用できる金属(ステンレス)製のものに変わってきています。ストローに至っては、中がちゃんと洗えてるのか不安、という観点からステンレスを嫌がる人もいるみたいだけど。

そして、ファンシーな人たち(気取ること、こだわりが強い人たち)は、エコやオーガニックなカフェをあえて選ぶ傾向があるので、もしまだ流行りのエリアでエコの観点が低いカフェなんかは、淘汰される傾向にあるみたいで、時代の流れとでも言うのかもしれません。

こうして、リサイクル、リユース、リデュースといったエコサイクルが生活に浸透しているオーストラリアでは、私が友人のインスタを見て違和感を覚えた、エコを目的に商品の大人買いする(サイズ違いを全部揃えるぞ!的な)発想は絶対に生まれないと思うわけで、これが私が彼女のインスタを初めて見たときに感じたザラザラとした違和感だったわけです。

エコを理由に新しい商品を買う、しかもシリーズ買いする、というのは善を気取った偽エコビジネス商法に加担することだよー! と強く思うわけで、彼女にも、『新しいモノを増やさずに今あるものを工夫するのが地球環境を考える上で大事なんじゃない?』なんて言ってみたんですが、二人の考える視点がもはや全く違うから、うまく着地できずに終わったよー

ですが私もねー、新しいトレンドが次々に生まれる日本(特に東京!!)に今もなお住んでいたら、おそらくなんの違和感もなく新しく生まれるエコトレンド商品に飛びついて、そして実際に使ってみたら本当に便利だよ!なんて購買を誘うようなゴタクを彼女以上に並べていたように感じたりして、そしてエコビジネスはこれからも確実に拡大するはずなので、次から次へと新しく生まれる新エコグッズを迷いなく追っていたんじゃないかとも恥ずかしながら思うわけで、インスタでエコ商品を紹介していた彼女にこれ以上どうこう言うつもりはないです。

便利なものを生活に取り入れるのは、日常を豊かにすると思うので、大賛成です。

ただし、エコを称した偽エコビジネスがね、本当に溢れてきているので、え?それ必要!? 今あるもので本当に代用できない?っていうね、注意喚起をしたい思いで長文をしたためました。

と言いつつ、インスタ広告等で流れてくるエコそうな便利そうなアイテムには毎回、購買意欲を刺激されていますよー。目に入らなければぜんぜん平気なのに。

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