ドラッグが身近なオーストラリアで覚せい剤の怖さを知る/私の知人の実例を紹介

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こんにちは、ローラです。

以前から書いていますが、オーストラリアは日本と大きく違ってドラッグ、つまり薬物が本当に身近です。日本では、見つかれば職さえ失いかねないマリファナですが、オーストラリアではたった3000円ほどの罰金と現物没収程度で済まされます。

まさにマリファナ天国です。

個人的にはもう、呆れるほどにマリファナが身近すぎて、それ自体では動じなくなりました。他人の人生だもの好きにしたらいいと思っていて、シェアメイトの誰がハマろうが、知人の誰がハマろうが、彼氏の弟がハマろうが、自分と彼氏さえ無関係であればもうどうでもいいのです。

けれども、そこから深いドラッグ(いわゆる覚せい剤やまがい物ドラッグ)に、興味本位に簡単に踏み込める環境が身近すぎるというのもオーストラリアに存在する闇だと思っていて、その闇にどっぷりはまって抜け出せない人も周りに多いので、こうなっちゃ人生まじで終わるよってことを書いておきます。

依存症になる過程をアニメーションにしたとされる『Nuggets』という動画をご存知の方も少なくないと思うんですが、これから紹介するドラッグに陥った二人は完全にこの動画のサマなので、ご紹介します。

この動画が公開されたのは2014年だったそう。私は誰かのたぶんFBの紹介で当時知ったように記憶しています。この動画を作成したのはドイツのアニメ会社だそうですが、

『Kiwi tastes a golden nugget. It’s delicious.』
(キーウィーは黄金のナゲットの味を知り、それはとても美味しかった)

というコピーのみを発していて、それ以外の説明をしていません。けれどこの動画を観た人からは、これはドラッグの依存症(中毒)に至るまでの経緯だとして、公開された当時とても話題になったことを覚えています。

これから、私の身近な二人で、ドラッグ(マリファナ以外の覚せい剤ドラッグ)の依存に陥っている例を紹介しますが、まさにこのアニメーション動画さながらです。

『Golden Nuggets』の味を知らなければ、平坦ですが普通の歩行スピードで進んでいけるのですが、ひとたび『Golden Nuggets』の味とその恍惚感を知ったら最後、それを探し求めるようになり、それがないと普通に歩くのさえも辛い、体が重い、思考もダウンし鬱になる。それが辛くてまた『Golden Nuggets』を探し求める。けれどなんども繰り返すうちに、当初の『Golden Nuggets』の恍惚効果が薄れ、量を増やすか別の強いものにシフトするかしないと体が満足しなくなる。まさにドラッグ依存、そのものです。

例1:ポーランド人のトム(31歳)

シェアメイトのポーランド人のトムは、そもそもマリファナ中毒者です。入居する前から、たまに吸ってもいい?という確認をとって引っ越してきたんですが、たまにどころかぶっ飛ぶまで吸う。そしてそれが毎日だから、量がハンパなく、私たちもそれを知ってからかなり呆れたものです。それを理由にシェアハウスを追い出しても良かったんだけど、私たちにもマリファナ免疫がつきすぎちゃっていて、そして家賃の支払いも滞ってるわけじゃないし仕事もしっかりしているからと目をつぶることにしました。

ところがやはり、マリファナ以外のドラッグにも常習なようで、それによる躁鬱を日常的に繰り返しています。もともと少しメンタルが弱い人なようで(優しすぎるというか臆病というか自信がないというか)、そこをドラッグで埋めている印象です。

アルコールを飲む量とスピードも人の倍以上で、そしてハイになるとドラッグを入手しに出かけ、さらにハイになる。そして翌日は跳ね返りの鬱で丸一日、ベッドに閉じこもったまま。おそらく、抗鬱剤といったタブレット(これらはドラッグ以上に簡単に手に入るみたい)も服用していると思われ、ドラッグの跳ね返りの鬱に抗鬱剤を利用するという負のスパイラル。

そして、中毒者の近くには、たいがい仲間を装うドラッグディーラーがいるようで、以前にうちでホームパーティをした際に、トムが友達として連れてきた近所に住むサイモンという男性は、実はトムにドラッグを売るディーラーだということを後から知りました。はたから見ると、サイモンはトムを自分の私欲の金儲けのためだけに利用しているのは明らかなのに、ドラッグで繋がっている同士だと強い絆が生まれるようで、トムは気が滅入るたびに、そしてそれは頻発するんだけれど、近所のサイモンの家を訪れ、ドラッグを購入、ということを繰り返しているみたいです。

つい最近、私の彼氏がトムに対して、本当にサイモンは君の友達なのか、友達が友達にドラッグを売るのか、友達ならば止めさせるんじゃないのか、といった話をしたそうで、それに対し、自分も最近そのことを考えるようになったと言ってきたという。

彼のビザはあと2ヶ月で切れるので、おそらくポーランドに帰るものと思うんだけれど、ポーランド自体とても小さな国で、日本同様ドラッグに関してふつうに厳しいらしいので、ここまでどっぷりドラッグに浸った人が、どうやってそれナシに生活していくのかわかりません。

例2:彼氏の友達、オーストラリア人のジョッシュ(35歳)

私の彼氏がこのジョッシュと知り合ったのは、ここ2年の間だと思います。仕事の関係で親しくなり、家が近所だったことから深からず浅からず交流を続けていました。

彼もやはりメンタルがとても弱く、なんというか、自信がない。本人もそれを自覚していて、若いころからいつも鬱と戦っているんだという。理由は彼の生い立ちにあるようで、たぶんずっと誰からも、親からさえも認められずに大人になってしまった感じだろうと思います。

ところが、ジョッシュははたから見ると、お金の面でものすごく恵まれていて、複数ある家賃収入で、35歳という若さにしてほぼリタイヤ状態、つまり仕事をしないで十分以上に暮らせるという環境にいるんですが、お金は彼の心の不安(病気)を治してはくれないみたいで、それどころか豊富な資金は彼のドラッグ中毒を加速させてしまっているようです。

付き合いたての彼女との別れをきっかけに、鬱状態がものすごく悪化した昨年末(私は当時キャンベラで単身赴任していた)、うちの家を突然訪ねてきたそうなんですが、彼の様子がすべてのことに怯えて震えている状態であまりにひどく、その日は家に泊まらせたんだそう。翌日、彼氏の職場(作業現場)にジョッシュも連れて行き、暇を持て余した彼は近くのビーチに出かけてくると言ったまま行方がわからなくなり、警察沙汰の捜索願い。一夜明けても発見されず、翌日、捜索を続けていた友人が、オーバードーズ(薬物の過剰摂取)で道ばたに倒れている彼を発見してそのまま病院に連行していきました。

とりあえず命があってほっとしたことを覚えていますが、ここから彼の長いリハビリ生活が続きます。年末に病院に連行され、クリスマスも年明けも、周りはドラッグ中毒者や精神疾患の患者たちがいる病院で過ごし、そして退院後も本人の希望で、監獄以上と呼ばれる厳しいリハビリ施設に超高額な費用(毎日5つ星ホテルなみの費用)とともに入所し、3ヶ月をそこで過ごしたそう。

1ヶ月ほど前にやっと退所して、本人はもう大丈夫だと言っていたんですが、ここ最近またドラッグに戻ってしまった様子。復縁した彼女という存在を再度失ったのがきっかけだそう。

過去、私の日本人の彼氏もドラッグ中毒者だった

ジョッシュの更生には横で支える彼女という存在が不可欠だと思っていたんですが、実は私が19歳から22歳くらいまでだったかつきあった日本人の彼氏も、ドラッグ中毒者だったことをジョッシュの件で思い出しました。

当時、彼とのつきあいが始まって少し経って彼がマリファナを吸うことを知りましたが、実は隠れて覚せい剤にまでも手を出していることを後から知り、というか本人曰く、私と知り合うずっと前から使用していたそうで、そして彼自身がディーラーをしているという、目の前に起こる現実世界にまったく追いつけない状況が勃発する日々を当時送っていたんですが、それでも彼のことを最高彼氏だと思い、深く好きになってしまったあとだったので、自分の愛をもってすればなんとか更生させることができると信じて、そしてそれに応えてくれる彼氏を信じてみました。

いやいや、そんな簡単なもんじゃないわ。っていう現実はすぐにやってきたんですけどね。

やめたと言っては隠れて手を出し姿をくらます。信じては裏切られるという繰り返しに、気持ちが完全にすり減り、もう無理だと別れました。けれど、別れ方が甘かったんでしょう、その後の彼は凄まじいストーカーに変化してしまい、20代中旬の私の生活を脅かす存在になったんですが、とにかく、愛を持ってしてもドラッグ中毒者の更生をサポートするのはとても厳しいという現実を実体験を持って思い知らされました。少なくとも、20代前半の私には手に負えなかった。

なので、彼氏(彼女)のドラッグからの更生を、その人の彼氏彼女というパートナーに頼るというのは、そのパートナー自身にも人生の選択があるわけで、現実問題はとても厳しいだろうなということを、自身の遠いながらキツかった過去の経験を思い返しながら、感じています。

さいごに

今回は、私の身近な覚せい剤使用者の中でも特に中毒性が高い二人の例をあげましたが、たとえば、仕事で疲れたら使うとか、長時間ドライブの前に使うとか、自分ではコントロールできていると思っている覚せい剤愛用者の例をあげるとキリがないほどに多いのがオーストラリアのシドニーで生活をしている私のまわりに起こる現実です。

もちろん、ドラッグに限らず、タバコもお酒も過食もセックスも、なにかに依存するという過程はだいたい同じような気がしますが、自分の強い意志をもっても更生が難しい覚せい剤は、やっぱり手を出してはいけないと強く感じます。こんなこと、当然なんだけどね。

けれどもオーストラリアでは、興味本位で手を出してしまう若者が社会問題になるほど増えていて、そしていとも簡単に手を出せる環境が身近にあるようなので、これはものすごく怖いことだと、私の身近な中毒者が繰り返し苦しむ『躁』と『鬱』な様子を見るたびに感じています。

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